じいちゃんトライアスリートの旅

還暦過ぎのトライアスリートです

思いがけない小旅行

2022年正月2日、朝5時起床。

大急ぎで車をJR松山駅前の駐車場まで走らせ、6時台の特急しおかぜに飛び乗った。

目的地は隣県の琴平駅

昨晩、相方と年末年始の休みももう少しで終わりということで、山登りでもするかと。

さて、どこへ行くかとなり、急遽、金毘羅山の奥に山があったはずとなり、じゃあJRを使って行ってみようということになった。

私が、駐車場に車を止めているあいだに、相方が松山駅みどりの窓口に走り、琴平駅まで行くなら、こちらの方がお得ですよと、四国内1日周遊券を勧められるままに購入していた。

その切符のことはさほど気にも留めていなかったのだが、押すな押すなの金毘羅山を参拝し、その奥社のさらに奥の山、大麻山を登って下山したら、まだ正午過ぎだった。

このまま引き返せば、2時過ぎには帰宅できてしまう。

駅前のベンチで、おにぎりを頬張りながら相方が、周遊券を利用して、高松までうどんを食べに行こうと言い出す。

まてまて、琴平駅を走っている特急は「なんぷう」ではないか。

阿讃山地を越えれば、四国の大河、吉野川に並走する路線だ。それも最も見応えのある大歩危小歩危から池田に連なる区間で。

車では何度も走っているが、列車には乗ったことがない。

なかなか乗りたくても機会がなかった。

南風は岡山と高知を結ぶ土讃線を走っていて、もし松山からの人が乗りたければ、多度津で乗り換えなければならない。

新幹線で岡山までたどり着き、松山行のしおかぜを待つホームで、同じホームにて発着する南風のアナウンスを聞くと、思わずふらっと乗ってしまいそうになる自分を押しとどめるのに苦労する事が、一度や二度ではなかった。

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以前、四国行きのホームで撮った時刻案内

特急の命名はどの部署のどのような方がなさるのか知らないが、あるいは広告会社の方かもしれないが、なんぷうの威力は強力だ。高知という四国の中でも、際立った土地柄、四国山地で隔絶され、太平洋に開けた独特の風土を一言で表し、旅にいざなう空気感がたまらない。

四国の特急の命名では「しおかぜ」と「うわかい」も好きだが、なんぷうは別格である。

そんなこんなで、相方を説得し、ビール2本とつまみを片手に、乗り込んだあこがれの南風だったが、川を眺めるなら、絶対左側と、どや顔で座ったのに、実は川の右岸を走行する区間が大部分で、相方から都度チクチクいじられながらの高知往復の旅となった。

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悲しき左側