この日の行程
宇和島駅におりたち、とにかく南下し、まず目指すは宿毛とここまでは決めていました。
経路はできるだけトラックの走る国道は避けたいので、しばらく国道を南下したのち、県道4号線に入って篠山方面を目指すルートを取りました。
国道を走っている時、宇和島バスに追い越されましたが、ぎりぎりでヒヤッとしました。
後ろから見たら、このバス、道路の幅いっぱい分の車幅があるのでやむを得ないのかなと思うとともに、何でこんなに広い車幅のバスが走っているのだろうと首をかしげてしまいました。
なんとか県道に逃げ込み川沿いを東に向かって走ります。
うまい具合に西風が背中を押してくれました。
川幅が狭くなり、渓谷の様相に変わっていきます。
このあたりで、サドルに当たる坐骨が痛みだしました。
数日前に130キロ走をしたこともありますが、連泊に備えたリュックが5キロほどの重さのため、坐骨への負担が増していました。
地図も持たず、最低限の荷物にしたつもりでしたが、この重量が三日間ずーっとのしかかってくるのでした。
サドルに当たるところを少しずつずらしながら、だましだまし走りました。
どんどん高度を増していき、峠を覚悟して走っていたのですが、大きなピークも無く高原のような所に出て、そこらが分水嶺と判った時には、少し拍子抜けしてしまいました。
篠山への上り口を通過し、キラキラ川面が輝く松田川に沿って快調に下っていきます。
ただダムサイトを走る頃にはお昼を過ぎてしまい、手持ちのウェハースやラスクでつなぎ、やっと見つけた自販機でぜんざいを摂り、空腹感だけは出ないように注意しました。
宿毛に着いたのは、すでに1時半を過ぎていました。
街道沿いに中華料理店を見つけ、チャーハンセットに餃子を付けてお昼にしました。
食べ終え、そろそろ今晩の宿探しをとスマホで検索しておいた大月の民宿に予約の電話を入れると、なんと満室でした。
こうなると急に不安になってしまい、もうどこでもいいやと、次に探し出したこぎれい(不本意ですが)なホテル、ベルリーフ大月はOKとのこと。
よかった、泊まるところは確保できた。
初日ですし、3時も過ぎると暗く、寒くなってくるので、90キロも超えませんでしたが、こんなモンかと納得させました。
最後の激坂を登り、ホテルに着いた時は、心底ホッとしてしまいました。
宿ではウェアの洗濯を直ちに行い、少し落ち着いてお風呂、そのあとロビーで缶ビール。
入り江の夕景に今日の苦労も忘れ、しばし見入っておりました。
つづく