じいちゃんトライアスリートの旅

還暦過ぎのトライアスリートです

南紀白浜トライアスロン2019 総括

2年ぶりの白浜、高速とフェリーを乗り継ぎ7時間。

真っ白な砂浜にあちこちに湯煙が上がる温泉天国。

町中にはそこかしこから硫黄臭が漂う。

魚はもちろん、温泉街には中華(品品香)や洒落たイタリアン(レストランSAKAKURA)もあるし。

トライアスロンにかこつけて来るのでなければ、よほど楽しいだろうに。

完走への不安を抱えながら、説明会がマストなので前日入り。

前回に変わらず、良識に富んだ説明会で、またまた禁酒の推奨を何回も。

これにより、一杯くらいならの気分も吹き飛ぶ。

冊子に目を通すと、応募者が多く、毎年倍率は1.5倍くらいにも。

この場所にいられることのありがたみがじわっと湧いてくると同時に、手を抜いたレースなどもってのほかと静かに誓う。

前出の野菜のおいしさを引き出す絶品の中華料理店で夕食を摂るも、頼んだのはミネラルウオーター。

宿に戻り、3つのバッグに物品を詰め込む。

10時くらいには、眠れなくてもどちらでも良いと思いながら、布団にもぐり込む。

5時起床。

地元の郷土料理の高菜で巻いた「めはりおにぎり」にバナナ、ジュースなどで腹を満たす。

宿から会場までは歩いて30秒ほどのところなので、ゆったり過ごす。

ヘルメットをかぶり、バッグ担いで、いざ出陣。

会場はすでににぎわっている。

試泳、開会式、準備体操と進み、いよいよ第1グループのスタート。

スタートブイの近くはひどいバトルに。

潮の流れが右から左へと流れているもよう。

これらを眺め、ブイから一番離れた右から出ようと決める。それも一番後から。

バトルが怖いのである。完泳できれば、それ以上望むものはない。

スイムに自信の持てない選手は、背中に目印の風船をしょって泳ぐことができるのだが、もちろん付けさせていただいた。

第2グループの後、いよいよ我々のスタートだ。

波打ち際は波が高く、せっかくスタートしたのに押し戻される選手も。

さすが大平洋だ。

スタート直後にゴーグル左目に海水が入りこみ、つらい。

どうしたものかと思案するも、それ以上は入ってこないようだったので、まあいいかと。

いろいろ想定外が起こるものだ。

さてバトルの方はと。さすがに人里外れたところからスタートしたおかげか、人口密度が低いようで、いっさい無し。

ただ淡々と腕を回し続けるも、想像したよりも最初のブイまでが遠い。

少しだけ完泳に不安がよぎる。

何とかブイまで到達し、方向転換してから後はさほど距離を感じなくなった。

潮の影響で最初は押し戻されていたのかもしれない。

2周目の途中くらいからは完泳の自信が醸成されてきたので、陸に上がっての行動パターンを予習するくらいの余裕が出てきた。

そんな余裕があるくらいなら、もう少し速く泳いだらとも思うが無理無理。

そうこうしてる間に陸が近づいてきて上陸。

タイムは不明だが、ふらふらする程は疲労していないので、上出来と判断する。

シャワーで人の3倍くらい時間をかけて塩抜き。

イクラックにたどり着くと、両脇のご近所さんも準備中だった。

一人遅れているわけではなさそうなので、まあよし。

準備を終え、バイクを押し歩きながら見渡すと、まだ結構残ってるじゃんと気を良くする。

どんどん良い方に考える自分ってどうなんだろう。

さあ、バイクスタート。

脚は軽く、最初の急勾配もクルクル回して進むが、しばらくすると強い向かい風に。

このあたりから、先のグループの速い人たちにどんどん抜かれ始める。

私はエアロバーも付けていないロードで参加したので、この向かい風は効く。

ただ、抜かれながらも、落胆することもなく、心拍数と相談しながら、淡々と進む。

バイクあまり練習できていなかったから仕方ないや、焦らずランにつなげないと。

ここは最後飛行場に上がるために恐ろしい急勾配が待っているしな。

パワーバーのウェハースを定期的に摂り、後に備える。

その急勾配はダンシングでクリアーし、ほぼ終わりかと思ったら、飛行場を4往復という責め苦が待っていた。

風が強く、向かい風になる方向はホントに進まない。

するつもりもないが、ドラフテイングチェックのバイクの取り締まりもきつそう。

皆さんと同じように苦しみながら耐えるのみ。

で、やっとバイクゴール。

ここまで来れば10キロのランを残すのみ。

行けるか。走り始めは重い重い。

しかたないなあ、とにかくリズムだ。

左右の脚をリズムで交互に動かすのみ。

前半は下りが続くので、心臓にはありがたい。

追い風のせいか発汗はさほどでもないが、体は熱くなっているはず。

エイドではしっかりスポンジで頭や首筋を冷却し、また血圧の大敵の塩タブをこの時ばかりはと2錠ずつしっかり摂取。

海岸にたどり着き、平地を進む。

最近はここらで歩いたり休んだりする自分を知っているだけに、いつになったらその病気が出るかおそるおそる進む。

結構心拍数は上がっていて、150を上回っている。

ただ、道端に設置された距離表示の進みが早く感じられ、調子は悪くないような気もする。

気が付いたら後2キロもない円月島まできてしまった。

行ける行ける。

今日は行けるぞ。

ゴールの体育館が近づいてくる。

よし、少し上げてみるか。

と、前の方を抜くともなく抜いてしまった。

道路を左折すればゴールが待っている。

説明会のお約束に従い、帽子サングラスを取っている間にふと左を見ると先ほどの方が追い上げてこられ、横に並んでいた。

ハアア、そういうことならとことんいきますよと、年甲斐もなく全力疾走しゴーーール。

僅差で刺せてしまった。ごめんなさい。

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左側の帽子を手に持っている方が私

ゴール後お互いに年齢を確認しあい、別のグループであることを知り、何もそこまでやらんでもと笑い合ったことだった。

とにかく、途中で止まることなく完走し、最後にこんな余力が残っていたことに復活の気配を感じることができた嬉しいレースとなった。

成績 409/545人中(完走男子)  偏差値:スイム(43), バイク(41), ラン(47)