じいちゃんトライアスリートの旅

還暦過ぎのトライアスリートです

レースを前に歩く

愛媛マラソンは2月12日に開催される。

私は参加予定であるが、あと残る週末は2回となった。

今の時点での必須事項から見て、走りより歩くことを優先している。

必須事項①:体重コントロール

必須事項②:下肢筋力増強

必須事項③:怪我をしない

今更ジタバタして、少しくらい余分に走ってみたところで、大してタイムには影響しないだろうし、怪我の原因にもなりうる。

先週の30キロ走以外の週末は、全て800mほどの標高の山までを、約15キロかけて歩いている。片道3時間。

それも山道ではなく、舗装路を歩く。

平均斜度が5-6%くらいになるので、通常の歩行と大して変わらないくらいの下肢の屈曲ですむ。

やってみてると、思いがけず、翌日からの臀筋の筋肉痛がすごい。

負荷は軽いが、長時間かけての筋トレになっているようだ。

おかげで、尻周りが大きくなったような気がする。

体重減少の方は顕著ではないが、幸い増えてはいない。

防府よりは、少しでも早く帰ってきたい気持ちが、老人に色々工夫させている。

なんとかなった30キロ走

今日、1月15日は、毎年恒例のランラン愛媛さん主催の30キロ走だ。

愛媛マラソンに備え、レース4週前くらいに開催される。

準備ができているか、およその目安になる。

予想タイムによって、いくつかのカテゴリーに分類され、各々にしっかりしたペースメーカーがつく。

至れり尽くせりのイベントだ。

私は背伸びし、3時間半のグループで参加。

キロ5分ペースだ。

スタートの9時半に集合をかけられ、20名ほどの老若男女が集まる。

そろったところで、お決まりのグループ写真の撮影。

そしてスタート。

いきなり向かい風だ。

アップを兼ねて、ゆっくり入ってくれることを期待したが、その逆。

1キロのタイムが4:58.

5分切りから始まった。

心臓に来る。

2キロ目も同じようなペースで、付いて行けない。

最後尾に下げてもらい、いったんは隣の方に「付いて行けそうにないので、後ろのグループに変更させてもらいます。」と告げたものの、5分後にスタートしたはずの、4時間のグループの姿はいまだ見えず。

今日の目的は、前回の防府のレースで、20キロ以降のがた落ちのペースがどれくらい改善したかを試したかったのであり、正直2キロ走っただけで、キロ5分から脱落したのでは、まったく判断の材料にもならない、情けないものになってしまう。

仕方なく付いて行くと、4キロのエイドに到着。

スポドリとミカンとチョコレートをいただく。

ここでの休憩で生き返った。

とにかく10キロくらいまでは付いて行こうと、気を取り直す。

トンネルを二つやり過ごし、難関の平田の坂を越えたら、10キロのエイドに。

まあここまでかな。

折り返し、また平田の坂を上り返し、付いて行く。

もうダメとなりかけると、うまい具合に信号が赤になってくれ、小休止が取れる。

その頃になると、皆さんのペースに何とか付いて行けるような気になってきた。

取り合えず、私にとってのスタートライン20キロまでは5分ペースで行けそう。

試せる、試せる、20キロからの陥落を。

かなり朦朧となってきており、一々ガーミンを見ることも無くなってきていたので、いつ20キロを超えたか、正確には認識できなかったが、集団の中に紛れて走れていた。

さすがに25キロ前後まで来ると、完全に置いてきぼりになったが、ずたずたになる手前でゴールすることができた。

ほとんどの方たちは、おまけの4キロも、消化するため、ゴールを通り過ぎて行った。

ゴールでミカンジュースをいただき、やっと愛媛のスタートラインに立てたかなと、かすかな希望を胸に帰途についた。

 

 

迷い

最近、知人が心房細動でカテーテルアブレーションを受けた。

術後の経過は順調で何よりだが、抗凝固剤の服用は継続している。

 

心房細動など年寄り病で、他人事と思っていたのだが、少し調べてみると、アスリートに、より多く発生するかもしれないとの報告がなされている。

 

過去のいくつかの報告をレビューされたものだが、合計655人のアスリートと895人のコントロールが比較された。平均年齢は51±9歳で、93%が男性であった。アスリートにおける心房細動の症例は、対照群と比較して147(23%)対116(12.5%)であったとのこと。

全てを真に受けることもなかろうが、控えめに言って、アスリートだから心房細動のリスクから免れるというものでもなさそうだ。

年甲斐もなく、いつまでも阿保みたいに、心臓に無理させるのも見直した方がよいのだろうか。

運動するにしても、追い込むのはやめた方がいいのか。

目指すは、「中庸、可もなく不可もなし、ほどほど、モデレート」???

これが難しい。

ものすごく難しい。

これまでの人生、おそらく根底にある、常に何かと戦ってきたような、何かと競ってきたような気がする自分。

少しでも良い成績を残し、人から褒められたい、賞賛を得たい。これを捨てる。

庸とは「優れた点や変わった点を持たない

70歳を前にして、人は変われるものだろうか。

そんな迷いを心に秘めながら、走り出した10キロがこんな坂バカで、心拍数もアゲアゲ。

やっぱり無理だー。

 

 

 

今年最後のラン

一週間近くランをお休みしてしまったので、何がなんでも走らねばと、いつもの公園へ。

今日は大晦日

一年の締めくくりのラン。

と言うほど、普段から走っているわけではないけれど。

ま、防府のレースも、4時間内で走れたし、まだかろうじてアスリートの端くれには留まれているんだろうか。

 

今日のコースは一周3.7キロで、約100mの標高を稼げる山コース。

その時々の自分のペースで走ればいいので、気が楽だ。

何周走るかは、気分次第だし。

で、こんな感じ。

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来年につなげればそれでいいので、無難に3周で終了。

 

1月15日には、ランラン愛媛さん主催の、公道での30キロ走が待っているので、間に合わせられるようにしていかないと。

3時間半のグループ走に手を挙げてしまっているので、せめて25キロあたりまでは、皆さんのペースに付いて行きたいと思っているのだが。

 

近くのお寺は朝6時過ぎから、除夜の鐘を打ち鳴らしていたので、どうやら今夜は静かな夜を迎えられそうだ。

本年も大変お世話になり、ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

淡々とペース走

愛媛に向けて、ペース走を重ねていこうと、幾分寒さも和らいだクリスマスの今日は、城山公園へgo。

公園までの3キロの道のりをまずは徒歩で。

今日はちゃんと走れるだろうかとか、色々思案しながら。

公園に到着。

良かった、何もイベントらしき物もやっていない。

公園の中の1キロのコースを、淡々と繰り返し走り続けるのみ。

見上げれば、松山城が見えるのに、今日は全く見た覚えがない。

走れるかどうかとか、そちらに意識が行ってしまっていたのか。

ガーミンを押して、スタート。

とにかく、まず5キロは休まずに。

いつものように最初の5キロは体が重い重い。

脚も、心臓も目が覚めるまでに時間がかかる。

5キロ目でやっとキロ5分に達する。

今日は最後まで落とさずに走り切れることが目標なのだが、ペースはやはり気になる。

5キロを過ぎれば、やっと一定のペースで走れるようになる。

走っている途中で、あることに気がついた。

走るということは、腰から上の体の部分の重量を平行移動させるだけのことであり、脚は単にその動きを円滑に支えるだけかもという理屈。

極端な言い方をすれば、走り始め以外は等速直線運動であり、空気抵抗や、摩擦分だけ最低限のエネルギーでなんとかできないかという、都合のいい理論。

決して脚で走ろうとしないで、ただただ支えるのみ。

そのためには、上体はやや前方向に荷重がかかるようにして、脚は先んじることなく、ブレーキだけかからないように運ぶ。

この理論からいけば、厚底は不要で、軽くさえあれば大丈夫。

そう思いついてからは、何となくペースが保てるような気がした。気がした。

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その後は、キロ5分の海面をスレスレで、時折飛沫をあびながら、なんとか20キロを走り切れた。

まだまだ薄底での抵抗は続く。

防府マラソン2022 スタートラインに立てた

約3年ぶりのフルマラソン

今までに感じたことのない不安感が否応なく襲ってくる。

練習も十分できておらず、直前の30キロ走と20キロ走の2回のみ。

30キロ走では20キロから段差をもってスピードダウンしているし。

20キロ走も、以前よりペースは10秒遅い。

完走とか、心をよぎることもなかった言葉が頭にちらついてくる。

そう言えば、防府は制限時間4時間か、まさかな。

 

前泊した徳山から山陽本線防府に向かう。

いるいる、キャップを被ったジャージ姿の連中が。

しかしジャージに包まれた体はシャープペンの芯のように細く、まっすぐだ。

そして日焼けした顔。

自分もこの仲間なのか、ここにいていいのだろうかと自問自答する。

 

防府駅では、新山口駅から来た新幹線組の大集団と合流し、シャトルバスに乗り込み会場へ。

いよいよ始まったなと、気分を戦闘モードに切り替える。

立派なアリーナ内でゆっくり着替えし、その時が近づくのを待つ。

これまで散々寒くて、苦しんだ記憶しかない防府だが、今日は暖かそうだ。

持参してきた耳当て、首巻き、グラブは、リュックの中でお役目終了。

軽さで選んだターサーRP2に足を入れる。

トラックレースでも使用可能な正真正銘の薄底シューズだ。

スタート前30分にもなったので、アリーナを後にする。

少し風はあるが、申し分ないお天気だ。今日は天気のせいにはできない。

準備運動もそこそこに、割り当てられたビブナンバーのブロックに整列する。

ちなみに防府のビブナンバーは、直近のレースタイムによって厳密に序列化されているので、その人の実力が直ちに明らかになるという恐ろしい代物でもある。

スタートが近づいてきた。興奮もないし、緊張もない。

そしてスタート、先頭では川内選手が走り始めているはず。

そんなことを思い浮かべながら、周りと歩調を合わせ進んでいく。

始まったな4時間弱の苦闘が。

1キロのペースは5分と少し、まあまあだな。

しかし、その後のペースが思ったより上がらない。

5分を少し切るくらい、良くて4分50くらいか。

なんとか我慢して、10キロまでたどり着く。とりあえず、24分台では来れている。

次の5キロも方向によっては風に翻弄されながらも、何とか24分を維持。

しかし、次の5キロでは25分を超えてしまう。

ハーフのタイムが1:45:56と残酷な現実があらわになる。

3時間半が遠のいていく。

気持ちが切れたのか、体がそうなのかは分からないが、段差をもって落ちていく。

薄底の影響か、足裏のジンジンが追い打ちをかける。

これは軽さを取ったが為のトレードオフだから、目をつぶるしかない。

ここからは次の目標を定めなければ、どんどん落ちていくぞ。

自分との対話が始まる。フルマラソンで経験できる貴重な時間だ。

どうする、何を目指す??体調は??脚は??気力は??

 

「タイムはもういい、今持てるものを全て出し切ろう。」

そう思いなおすと、不思議と周りから遅れていくことがなくなってきたような気がした。

まだ頑張れる。きっと周りも苦しいんだ。とにかく列車に乗り続けよう。

そう思っても、30キロから1キロずつ重ねていくのが遅い遅い。

時々数え違いして、まだそこだったかと落胆することも。

最後の難関、三田尻の坂を超えれば、2キロでゴールの地点だ。

走れ、出せ全てを。何とかキロ5分台に戻して陸上競技場へ。

トラックでは意味もないのに、2人程追い越しゴーーール。

掲示板は3時間49分に変わるところだった。

出し切ったかな。良くやったじゃないか。

ゴール後、トラックの周回に沿って、歩いて帰途につくところで、レース中何度となく見覚えのあったTシャツを着た方がいたので、思わず声を掛けてみた。

年は40前後で1600番台のビブナンバーだから、3時間20分前後の実力の持ち主である。

そんな彼ですら、30キロ過ぎたところで、寒さのためか、体調が悪くなり、リタイアしようか悩んでいたそうである。

走り続けたら、復調したので、そのまま完走できてよかったと。

そうか、誰もが涼しい顔して走っていると思ったら、そんな事ないんだなあと思い知った。

 

 

大風呂敷にはかけ離れた結果だったが、晴れ晴れした気持ちで菅公様ゆかりの地を後にすることができた。

あとどれくらいレースに参加できるかわからないが、ここまでこれた幸運と、ここで走り切れたことに感謝し、できることならもう少し練習を積んでいきたいとあらためて思った。

 

 

防府、玉砕

速報はアップするか迷ったが、あれだけ大きな皮算用をさらしただけに、無言で通すわけにもいくまいで。

帰途のフェリー内から失礼します。

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余裕があれば、後日、感想文でも。

タイムはこんなだが、マラソンって、つくづく面白いと思ったよ。

少しウルットキタ。