じいちゃんトライアスリートの旅

還暦過ぎのトライアスリートです

皆生トライアスロン2019

時刻はすでに午後5時をまわっている。

境港の海に面した公園がラン42キロの折り返し地点だが、やっとそこを過ぎた。

走り始めはキロ5分30だったのが、このあたりでは6分台が保てなくなってきた。

どこかが痛むとか、走れなくなるほどの疲労困憊と言うわけではないのだが、ちょっとしたきっかけで走ることをやめてしまう。

交差点では青信号ですら、1回分休もうかと立ち止まる。

それを後から見ていた女性ランナーに「フフッ」と笑われている。

そういえば、数名の見覚えのあるウェアの背中が、幾度となく前になったり後になったりしながら、進んでいく。

とっくに競争という意識は遠のいており、親近感が湧いてくる。

ここにいるのは、まぎれもなく早朝、皆生の海3キロを泳ぎ切り、昼過ぎにかけて、大山の裾野140キロを漕いで来た人たちである。

ゴール手前3キロくらいの所で道を横切る信号待ちをするため、10人程度の集団ができていた。

誰かれしゃべるわけではないが、皆完走を確信し、安堵に満ちた表情がかいま見える。

ゴール後には泡となって消えてしまうであろう結束感が今この一瞬だけ漂っている。

ああ、これか、ロングの魅力は。

心臓に不安を抱え、ゴールの確信を持てないまま参加したレースであったが、何とか最後は走りきり、ゴールできた。

終わってみれば6年前のタイムと殆ど変わらず、喜ぶべきか悲しむべきか判断つかないままいつもの生活に戻っている。

 

《結果》 660位/完走874(出場934)人、 計12:55:26、スイム 01:14:14、バイク 06:13:32、ラン 05:27:40